この記事では幼児のお子さんが自転車に乗れるようになるまでのステップと、自転車選びのポイントについて経験を踏まえながら解説。また、おすすめの自転車を紹介します。
■子供が自転車に乗る前に用意したいもの
ヘルメット
やはり転倒時に守りたいのが頭部。自転車の練習では転倒することもしばしばあります。アスファルト等で転倒すると、たとえスピードが出ていなくても危険。頭部を守るヘルメットは是非用意したいところ。子供用のヘルメットは様々なデザインがあるため、お子さんと一緒に選べばきっと喜んで装着してくれると思います。私の息子は3歳の時にカッコいい飛行機の柄がプリントされたbernのヘルメットを選び、5歳になった今でも大切に使用しています。
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また、速い遅いにかかわらず、オフロードで走る場合は「フルフェイス」を推奨します。
転倒時に顔面からぶつけてしまうと、頬を怪我してしまうことがあります。
グローブ
マウンテンバイク等でオフロードを走行する場合には必須の装備ですが、公園や街乗りでも是非お勧めしたいアイテムが【バイク用グローブ】です。なぜなら転倒時、地面にまっ先に触れるのは高い確率で「手の平」だからです。運悪く手の平に怪我を負うともう大変・・・小さな子供だと怪我の痛みに耐えられず、風呂や食事等、その後の生活面で一苦労してしまいます。うちの子供はこちらのグローブを使っています。グリップ部分がゴムになっているためハンドルをしっかりと握れ、手の甲部分はメッシュのため伸縮性が高く、握った際に抵抗がないのでとても使いやすそうです。
■まずはストライダー等の足こぎバイクからスタートするのがおすすめ
ペダル付き自転車に乗る前におすすめなのがストライダー等の足こぎバイク。
今では多くのお子さんがストライダーに乗っていますが、実は「座って自転車に乗る」というのはバランスを取るうえで結構難しいものなのです。
ストライダーはペダルがないため必然的にシートにおしりを乗せ、座った状態でバイクに乗ることになります。そのため、ストライダーは幼少期から知らず知らずのうちにバランス感覚を身に着けることのできる画期的なバイクと言えます。ペダル付き自転車に挑戦する前には是非乗って頂きたいおすすめのバイクです。ストライダーでは無くとも後にペダルを装着することのできる「変身バイク」もおすすめです。
私の息子もちょうど3歳でペダル無しの「変身バイク」で遊ぶようになり3歳半くらいでペダル付きの変身バイクにレベルアップ。5歳で16インチのマウンテンバイクというようにステップアップしていきました。3歳半→5歳の成長の様子は以下のような感じです。
■自転車選びで気を付けたいポイント
サイズ
・サドルの高さについて
サドルに座った際に両足のつま先が地面にしっかりとついているかがポイント。転倒時の怪我のリスクを軽減することはもちろん、足が着かないという状態では「恐怖心」が強まり、自転車の上達にも結び付きません。子供は成長が早いため、ついつい体格よりも大きめの自転車を選びがちですがこの点は注意したいポイントです。
・バランスのとりやすい「マウンテンバイク」が幼児~小学生におすすめな理由
ここからは少しマニアックになりますが、マウンテンバクとシティサイクルの「ライディングポジション」の違いと、なぜ幼児から小学生にマウンテンバイクをおすすめするかについて紹介します。
以下の写真を見ていただきたいのですが、どちらもサイズとしては同じ「16インチ」の自転車です。

ですが体の位置が少し前荷重になり、「自然と立ち上がる姿勢」になっているものと後ろ荷重になり、「座る姿勢」になっているものとに分かれていることが分かると思います。立って乗るスタイルが「マウンテンバイク」座って乗るスタイルが「シティサイクル」になります。ストライダーの紹介の際に【「座って自転車に乗る」というのはバランスを取るうえでは難しいもの。】と紹介したとおり、自転車を操作するうえでは「立って乗る」姿勢が取りやすい自転車の方がバランスをとりやすいといえます。舗装路や長距離の移動には「シティサイクル」の方が便利ですが、自転車に慣れるためにはこのスタンディングポジションが自然ととれるマウンテンバイクをおすすめしたいと思います。
■おすすめのキッズマウンテンバイクメーカーとシリーズについて
ここからは初めて乗る自転車として、または2台目のステップアップとしておすすめのバイクメーカーとキッズバイクを紹介します。
COMMENCAL(コメンサル)
フランスとスペイン国境に位置するアンドラ公国にあり、豊かな自然のなかでフレーム設計をしているマウンテンバイクを主力とする自転車メーカー。アメリカブランドとは一線を画すヨーロッパブランドらしい「上品さ」を醸し出します。しかもそれらは全て高性能なバイクですから、オフロード走行でも安心。
RAMONES& RMNS

コメンサルのキッズマウンテンバイクシリーズがRAMONESとRMNS。
RAMONESはキックバイクの14インチとペダル付きの14インチ、16インチが用意されており自転車の練習から、幼児の初めての自転車におすすめ。16インチ以上からはRMNSシリーズとなり、16インチ・20インチ・24インチが用意されてます。年長さんや小学校低学年・中学年におすすめのモデルになる。
私の子供はこのRAMONESに乗っています(先ほどの写真のピンク色のバイクがそれです。)。子供の実体験としても乗りやすそうですのでおすすめのバイクです。
TREK(トレック)
TREK(トレック)はアメリカウィスコンシン州に本社を置いている世界最大級の総合自転車メーカー。ロードバイクをはじめ、マウンテンバイクでも様々なレースで実績を残している実力派メーカーです。TREKが作る自転車はとにかく頑丈で、提供されるフレームに対してのアフターサービスが充実しています。「うちのフレームは簡単には壊れないぞ!」という確かな自信が企業姿勢からも伝わってきます。
Precaliber 16

バイクの乗り方を楽しみながら簡単に身につけられるTREKのキッズ用マウンテンバイク。付属する補助輪が工具なしで脱着できるため、まさに自転車の練習中のキッヅには嬉しい仕様。対象年齢4〜5歳、適用身長99〜117cmのお子さんが対象のようです。
GT(ジー・ティー)
GTもアメリカを代表する自転車メーカーです。創業時はBMXから始まり、1980年代からマウンテンバイクの製造に着手。以降様々なレースや大会でも実績を残す実力派の自転車メーカー
PERFORMER LIL 16 (パフォーマー リル)

GTのキッズラインはすべてBMXのフレームが基準となっている。公園でも目立つこと間違いなしのカッコいいフレームだ。また、本来は片方のブレーキしか付いていないBMXですが、パフォーマー リルは両ハンドルにしっかりとブレーキが設置されているため、ブレーキングも問題なく学べる
KONA(コナ)
大自然の中で研ぎ澄まされたカナダの自転車メーカー。
マウンテンバイクが主力のメーカーで、キッズバイクでも大人顔負けの本格的なマウンテンバイクを作っています。
筆者の愛用バイクもこのKONAのBIG HONZO(ビックホンゾ)というバイクに乗ってます。
レビュー記事はこちらhttps://jun-create-aroom.com/mtb-life/275/
MAKENA

MAKENAはキッズバイクとしては珍しい20×2.6インチタイヤという少し太めのタイヤを採用しています。タイヤを太くすることで悪路での走破性を高めているようです。さらに足を地面に着きやすい低めのフレーム構成、片手で操作できる変速を組み合わせた使用と、大人顔負けの本格的なマウンテンバイクになっています。自転車に慣れた小学校中学年であればこのバイクでちょっとした山のトレイルに親子で出かけたくなるだろう。
よつばサイクル
2016年に日本で誕生したキッズバイク専門のブランド。
「自転車あそびの楽しさを子供たちに」をコンセプトにしたキッズ専用の自転車ブランド。
ヨツバ ゼロ 16

2台目にも、初めての1台にも幅広くオススメできる16″サイズ。
いま乗っている自転車が小さくなってしまったお子様や、幼稚園の友達が乗っているのを見て、やっと乗る気になったお子様にオススメなのが『ヨツバ16』です。
とあるようにトータルバランスに優れたシリーズです。
安心の日本メーカーでさらにキッズバイクについて考えつくされたフレーム設計は、初めて乗る自転車にも最適な選択かもしれません。